聴くだけしかないとき

悩みが深すぎる人に、

してあげられるアドバイスなどあるのだろうか?

「なんともできない」人に対するアドバイスほど

虚しく、無責任なものはない。

思い付きのアドバイスは、

アドバイスした人の自尊心を満たすことはできても、

アドバイスされた人を満たすことはできない。

・・・

「傾聴では、なぜ聴くだけなのか?」

と訊かれることがある。

実際には、傾聴を十分使いながら、

カウンセリングの流れで解決に向かう方法もある。

「聴くだけ」

ではない。

でも、聴くだけ「のように見える」こともある。

聴くだけを目指して「聴くだけ」になっているのではない。

何もできない状況には何もできないのだから、

何もできないという今ここに「関わっている」。

結果として、目に見える状態は「聴いているだけ」

に見えているに過ぎない。

傾聴はいつも

「関わろうとしているだけ」

だから、かけられる言葉がない人のそばにも

関わろうとするから、その様子が

「聴いているだけ」

に見えることがある。

でも、内心はいつも

「関わろうとしているだけ」。

「聴くだけでは意味がない」

というのも違うし、

「ただただ、耳を傾けて聴いていれば、それだけでいいんです」

というのも違う。

「関わろうとしているか」

どうかがポイント。

いま目の前の人に十分に、

積極的に関わろうとした「結果」

聴く以外にもできることがあれば、

十分聴いてから、関わればいいし。

いま目の前の人に十分に、

積極的に関わろうとした「結果」

何もできないというのが事実であれば、

ただただ、そこで聴き続けることになる。

「目の前の人に関わろう!」

が一番上の目的にあって、

その時に、傾聴というスキルを使って関わってもいい。

傾聴を使いたければ、傾聴を

よくよく練習して使えるようになりながら、

聴くか聴かないか選択すればいい。

大事なのは、

①そもそも何で人と関わろうとするのかという自分の中の動機の確認

②何のために聴きたいのかという目的

③どのように関わりたいかという自分の希望

④理想の関わり方を叶えるための、守るべきスタンスの定義
(何をし、何をしないのか?)

⑤必要な知識とスキルの鍛錬

⑥うまくできない時の自分との付き合い方

⑦軸がぶれていないかの自己チェック

「聴いて支える」と言っていた人間が、

急に聴き手の中に答え「らしき」妙案が思い浮かんだ瞬間、

アドバイスを始めたりしたら、それはサギ。
(個人的には。「手のひら返し」と呼んでいる)

つらい気持ちを

「分かってあげる」

立ち位置なのか?

問題解決の方法を

「分からせたい」

立ち位置なのか?

軸がブレたらちゃんと関われない。

相手がが混乱する。

「分かってあげる」立ち位置なら、

「分かってあげる」を貫かないと。

「分からせたい」人ほどよくしゃべる。

「分かってあげたい」人は、

八方ふさがりのその人の人生の中に、共にたたずむ。

だから、聴いているだけのときもあるし、

黙っているだけのことも当然発生する。

それが、

「分かってあげる」立ち位置のときには

「役に立っている」ことになる。

ところが、

「相談されたからには、何かいいアドバイスをしてあげなければ、役になっていないと思われないだろうか」

という準拠枠(ラベル)をもつ人は、

たいして役立つアドバイスの内容は

持っていないにもかかわらず、

たくさん話して、役に立っている

フリをしようとしたりする。

個人的には「分からせあげる」アドバイスを

まったく否定しない。

「アドバイスする人が、明確に解決に役立つ方法を持っているなら」

という条件付きで。

解決策も持っていないのに、するアドバイスは

雑音でしかない。

余計混乱を招く。

役に立つアドバイスをしたいなら、

相手にとってピッタリくる「本物の」アドバイスをしたらしい。

相手にとってピッタリくる本物の

アドバイスを持っていないのに

役に立ちたいと思うなら、自分は

「役に立ちたい人なのか?」

それとも、

「役に立っていると『思われたい』人なのか?」

自問してみよう。

そして、

出来ないアドバイスを無理にしようとせず、

何ができるのか?

そして、何が出来ないのか?

自分とじっくり対話してみよう。

するとそこには、顕在意識が認識している

「アドバイスをしたい自分」

とは別に、

「アドバイスをせざるを得ない自分」

の姿が浮かび上がってきたりする。

そのせざるを得ない自分とも、よく対話してみよう。

「ときに自分は何も役に立たない人間だ」

と事実をそのまま認められれば、

いいわるい関係なく、事実として

「聴くだけしか方法がない」

ときがあることがことがよくわかる。

それがいけないといういい悪い思考は消える。

そこさえ腑に落ちれば、

ただ聴くことへの無価値観や恐怖は消え去る。

聴くだけをしている人を批難する心も消える。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「何もできない時は聴くしかない。でも独りぼっちでいるよりは、何もできないけれど傍にいてくれるだけでゼロよりマシなことがある」

自分のネガティブや孤独に付き合える人しか、

他人のネガティブや孤独に

付き合うことはできないのです。

「いいことを言わないといけないのではないか?」

という衝動にかられたら、まず

その衝動は、どこから来るのか?

自問からはじめてみよう。

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自分に寄りそい、他人に寄りそう

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