表と裏の笑顔の取り扱い方

人なぜ笑うのか?

うれしいとき、楽しいとき、喜んだときに笑う。

でも、そうではない笑いもある。

では、それ以外で笑うときとは、どんなときだろう?

あなた自身の経験を思い返して、

考えてみて欲しい。

・・・

Aさんは、家族全員から

無視されているような状態だった。

家族のために頑張っているつもりなのに

パートナーも、子供もろくに

口をきいてくれない。

それどころか、罵倒され責められる。

そのことを、知人との

立ち話で笑いながらこう言った。

「私なんか、きっと死んじゃえばいいんだよね(笑)」

知人はAさんの笑顔まじりの発言を聴いて、

ちょっと安心してこう答えた。

「笑えなくなったらおしまいだけど。あなた、まだ笑えるくらいなら大丈夫だよ。」

・・・

果たして、本当に笑えるくらいなら

大丈夫なのだろうか?

ちがう。

本来「死んじゃえばいいと思っている」などという話は、

笑いながらするものではない。

怖い話を笑いながらするのは、

「笑って薄めながらでないと、話せないくらい、ツラいから」。

もし笑わずに、心のまま話してしまったら、

地獄に落ちて行ってしまいそうな、恐怖を感じている。

だから

「笑って話すしかない」。

このような、話の内容(コワイ)と

表情や態度(笑顔)が一致しない状態を

アンビバレント(ambivalent)という。

こわい話を笑って話すのとは

逆のアンビバレントな状態もある。

たとえば、

涙を流して泣きながら

「もう大丈夫です。受け入れました・・・。」

といったり。

・・・

もし、あなたが悩みを聴く立場にあるなら、

笑顔の取り扱いは要注意。

傾聴の基本は、相手の感情を

「そのまま」受け止めるだけれど、

アンビバレントな表現の笑顔は

表と裏、両方をそのまま受け止める必要がある。

アンビバレントな2つの状態(言葉、態度)の両方を、

そのまま鏡に映すように繰り返したりする。

「死んでしまえばいい・・・アハハという感じなんだね。」

「もう大丈夫、受け入れた・・・と言いながら、涙がこぼれますね。」

と。

誠実な態度で「ニュートラル」か

事の深刻さの方に近い態度で受け止める。

ポジティブ思考が好きな人ほど

傾聴が苦手な理由はそこにある。

ポジティブが好きな人は、

笑顔を見るとつい喜んでしまう。

たとえそれがアンビバレントな状態から発せられた、

苦しみの笑顔だったとしても。

気がつかない。

笑顔を見ると、自分が役に立ったような錯覚に陥る。

いや、役に立っていると思いたいから、

ネガティブな反応から出来るだけ、無意識に目をそらし、

ポジティブな反応だけを採用したい。

これでは、そのままを受け止めることはできない。

相手がアンビバレントな笑顔を浮かべたとき、

こちらもうれしくなって

笑顔で応答してしまったらどうなるだろうか?

「笑顔で薄めずにはいられない、2人がそこにいる」

ことになる。

すると、

苦しい話も解決に向けてより深まることなく、

表面的ないいこと探しで終わる。

あなたが相談に乗る役なら、

笑顔を見て安心してはいけない。

むしろ、疑わないと。

笑顔を見た時こそ、

「安心したい自分がいないか?」

慎重になり、

「アンビバレントから発せられた笑顔ではないか?」

検討し対応しないといけない。

・・・

笑顔には、喜び以外のわけもある。

喜びもの笑顔も、喜び以外の笑顔も、

両方をそのまま受け止めよう。

傾聴は相手を喜ばせるためにするのではない。

喜びの感情も、喜べない感情も、

そして喜びのようにごまかしたくなる感情も

全部いい悪いなく、

そのままを受け止める同伴者として

そばにいて聴く。

聴く方が、ネガティブな感情の

そばにいられい人なら、

同伴は聴き手にとって都合がいい

途中までで終わりになってしまうだろう。

相手の感情に気付くためには、

まず自分の感情に気付かないと

できないという理由はそこににある。

だからC.ロジャーズは傾聴で最も大切なのは

「一致」だと言ったのは、よく理解できる。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「表と裏、両方の笑顔のワケにつきあう」

喜ばそうとするだけの傾聴になっていないでしょうか?

そんな、条件付きの中途半端な同伴者では、

あまり役に立たない。

笑顔のワケを知り、いつでもそのままに付きあえる

自分づくりをしよう。

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