事柄で聞くと共感できない

もう20年も前のことですが、

神奈川の大学を卒業して、

新卒でファミリーマート(コンビニ)本部に就職をした。

第一希望の会社に入れたのだから、

大成功の就職活動だった。

半年ほどしたあるとき、実家がある

長野に帰省した時のこと。

久しぶりに、地元に残った

同級生と再会した。

友人「岩松(私)、どこに就職したの?」

私「ファミリーマート」

友人「ふぅーん」

私「コンビニだよ。コンビニ。」

友人「そっか・・・。頑張ってね・・・」

友人の反応はかんばしくなかった。

その理由は、すぐわかった。

当時、私の地元・・・だけでなく、

長野県全体にファミリーマートがなかった。

全国ではすでに5500店舗あったし、

一部上場している企業だから、

私は誰でも知っていると勘違いしていた。

全国に何店あろうが、地元に一軒もなければ、

知らなくて当然だった。

以来、しばらく就職先の話をするときは、

「ファミリーマートっていうコンビニに就職した」

と説明するようになった。

すると、そのようなすれ違いは減った。

でも、就活の話をするときいつもわかって欲しかったのは、

会社の生ではなくて、第一希望の会社に

就職できた喜びを伝えたかった。

でも、ファミリーマートという

「事柄」を知らない人たちは、

「事柄」がわからないことに引っかかってしまい、

私の「気持ち」をわかってくれなかった。

・・・

多くの人は事柄がわからないと、

気持ちに寄りそい共感ができないと勘違いをしている。

だからお話をするときは事柄を確認する

「事情聴取」から始めようとする。

それが一般的によくある、会話の形。

知らない事柄は頭の中でその情景を

イメージ化してみることはできない。

イメージ化して見ることができないと、

その場面から、自身の経験で分析して

理解することができない。

つまり、

「自分が知っているか?知らないか?」

自分の経験と知識で照らし合わせて

相手の話を理解する方法しか知らない人がほとんど。

そういう人たちが

「相手の立場に立とう」

「寄り添そう」

「共感が大事」

と言ってみたところで、出来るはずはない。

そういう聞き方しか教わってこなかったのだから、

できなくても仕方がない。

でも、そういう経験がない人たちにも伝えたい。

寄りそうとか、共感に必要なのは、

目の前の人が発している感情の理解だけ。

自分がその事柄を知っていても、

知らなくても関係がないということを。

わかって欲しいのは、事柄より気持ち。

事柄をいちいち説明しなければ、

分かってもらえないのは寂しい。

事柄ではなく、その事柄に対する気持ちだけ

そのまま聴いてもらえたら、

人間関係のストレスはもっと減るのに。

最近、共感や寄り添うことが大事と言う人が増えてきた。

そう人たちは、本当に事柄がわからなくても、

気持ちにだけ寄りそうことができているだろうか?

同感(できる/できない)ではなく、

共感を示せているのだろうか?

・・・

「ファミリーマートがわからない自分」

に引っかかるのではなく

「希望の会社に就職できた私の喜び」

に引っかかって欲しかったのだと、

20年前はわからなかった、なんとなく

モヤモヤした感覚の理由が、

いまはハッキリと分かる。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「事柄より、気持ち」

言い換えるなら、頭の理解ではなく、

心で理解するということ。

これをお読みいただいているあなたは、

「何となくわかってもらえてない感覚」を

感じたことはありますか?

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