よいアドバイスをするために

以前、ある集まりに参加していた時のこと。

たまたま横の席に「染み抜きコンサルタント」という

ちょっと聞きなれない職業の方がいらっしゃいまして。

訊いてみると、クリーニング屋さんなどに、

染みの抜き方を教える仕事なのだとか。

なるほど、世の中にはいろいろなお仕事が

あるものだと、感心しながらお話を伺っていました。

洋服にしみがつくことは、

私生活でも起こり得ることなので、よい機会と思い

「染み抜きのコツ」

が何かないか訊いてみました。

すると、

染みを抜くと一言で言っても、

染みの種類は何か?

そして、汚れたほうの生地の素材は何か?

によって使う溶剤なども変わるので、

一概には答えにくいとのことでしたが、

(当たり前ですね(汗))

染み抜きをする人が、

どうしても知っておかなければ

いけないことが一つあるというのです。

その知っておかないといけないこととは・・・、

「色の付け方」

だとか。

その方曰く、たしかに、染み抜きの方法を

バリエーション豊かに知っていることは大切ですが、

どんなに正しい方法で染み抜きをしようとしても、

洋服側の染色の方法などにより、

染みだけでなく、服の色まで

予想以上に落ちてしまうことがあるのだとか。

なので、

「染み抜きをちゃんとしたいなら、落ちすぎたときの色の付け方も知っていないといけない」

のだそうです。

なぜなら、

「私たちの仕事は、染みを落とすことではなく、染みが付いていない正しい洋服をお客様にお届けすることですから」

と。

実際その方は、染色の資格もお持ちだとか。

なるほど、納得であります。

・・・

自分に置き換えて考えてみると、

日常生活で誰かにアドバイスをするときに

「うまくいきそうな方法」だけ、

伝えようとすることが多い気がします。

「こうやったらできるんじゃない?」

「私は、昔こうやったらうまくいったよ。」

「ネットでこうしたらうまくいった人がいる」

とか。

でも、そういう正しい方法(っぽい)ことを知っても、

なかなか実行する踏ん切りがつかないことはありませんか?

・・・

小学生のとき少年野球に入っておりまして。

外野でライトのポジションを守っていました。

野球をしたくて入ったわけですが、

内心いつも、守備につきながらいつも心の中で

「球が飛んでこないで来れ!」

と思っていました(笑)。

フライをとるのが上手じゃなかったので、

取り損ねるのが怖かったんですね。

もちろん練習で正しい球のとり方を

習っていたわけであります。

実際、取り損ねて失敗したあとに、

監督から「こうやって構えて・・・、こうやってとるんだ」と

熱心に指導していただきましたが、

私が心配していたのは、正しい取り方が

できないこと以上に、

失敗したとき、どう取り返していいか

わからず怯えていたのでした。

・・・

正しい方法を教える(知る)のは大切です。

でも、人は必ず失敗もするんですよね。

いくら正しい方法がわかっていても、

その通りにできなかった時、対処法がわからないと、

正しい方法を試すことを躊躇して

しまったりするのではないでしょうか。

実は、傾聴の講座でお伝えしているときに、

一つ気を付けていることがありまして。

それは、

習ったスキルを後日、生活で試そうとしたとき、

習った通りにはうまくいかなかった時の

対処法をセットにして伝えることであります。

たとえば、

沈黙が苦手な方のための、

「沈黙のよい慣れ方」をお伝えしています。

それが、「正しい方法」ですね。

そして、それをお伝えしたあとに、、

「もしその方法を試している最中に、どうしても沈黙が我慢できなくなってしまうこともありますよね?」

ということで、

「沈黙のよい慣れ方が、うまくできなくなった時の対処法」

をセットでお伝えしています。

要約のスキルをお伝えするときも、

要約して相手に伝えたら、相手からYesともNoともつかない

「まあ、だいたいそう・・・ですね」

みたいな、あいまいな返事が返ってきてしまい、

「いまの要約、失敗したな」思ったら、

このようにすると挽回できるという

対処法をお伝えしています。

うまくいくための方法と合わせて、

うまくいかなかった時の対処法が一緒にわかっていると

みなさん安心してくれます。

つまり人は、正しい方法を知っただけでは

動けないのではないでしょうか。

失敗することを前提として、

うまくいかなかった時の対処法までわかってはじめて

積極的にチャレンジできるようになる。

そんな気がするのですがいかがでしょうか???

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「出来るようにさせたいなら、うまくいかない時の方をしっかりケアする」

心という視点で人を見ると、よく分かると思うのです。

人は不安になると動けなくなるものですが、

その不安とは正しく方法がわからない不安よりも

失敗したらどうしようという、

不安の方が強いものです。

両方をケアできると、動きやすくなるはずです。

いかがでしょうか?

これをお読みいただいているあなたは、

正しいことだけ言って、

人を動かそうとした経験はありませんか?

相手の不安を知り、そこへの働きかけをする。

それもまた、傾聴力であります。

<お知らせ>

動けないわけがわかると、

正しいアドバイスもできる。

心のわけを聴きとる傾聴1日講座は

次回、3月4日名古屋、3月8日東京です。

アドバイスをしてもなかなか

動いてもらえないという方にお勧めです。
 ↓
http://bit.ly/2k1gHKi

 

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